2010年11月13日土曜日

雑記『豅蟠谿壑』 - [ 10 ] RADICAL DREAMERS

ボクの現在の心境を一言で書き示す事の出来る表現を探している内に、
『クロノ・クロス』の雛形となった作品『ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-』というタイトルが
思い浮かんだ。此の期に及んで「自分探しの旅」とは、何とまあ片腹痛い事だと
お思いになられるかもしれないだろうが、二度のカウンセリングを受けて、そう感じた次第である。
 
「過去を脚色しているのではなかろうか、そんな自責の念に囚われ乍ら話している感覚がある」
そうカウンセラーに伝えた所、ボクの言葉はあくまで「今」だから、という返答を下さった。
 
大阪から東京へと引っ越した、あの瞬間にボクは内気な性格に方向付けられていたの
かもしれないと、幼稚園年長組時代に遊んだ友人が特定の一人だけだった事、
病弱で然程通園していなかった事、園長から特別の配慮を受けていた事等を挙げ乍ら、
ボクは更に過去を振り返った。
 
小学生時代、言葉の「いじめ」に苦しんだ事実はある。然し乍ら、今思い返してみれば、
童謡『サッちゃん』と、アニメ『ポケットモンスター』の存在を、
ボクは「プラスに捉える」事が出来ず、結果として「執拗な非難」に遭ったのである。
決して其の作品が悪いのではなく、ボクが悪いのだ。
 
ボクは、コミュニケーション能力に欠けているのではないか。
其の様に考える一面もあるにはある、然し、ボクの級友は恐らく首を傾げるに違いない。
 
小学校から高校に至るまで、児童会・生徒会に参与し続けてきた事も、
また自分の一面であるからだ。必然的にあらゆる人とのコミュニケーションは取らざるを得ない、
其の事を考えると、コミュニケーションの機会を欠落させていたから不得意だ、という論は
否定され得るのではなかろうか。結局、今の自分を言葉で構築する境地に到らなかった。
 
初めてのバイトの面接で「君の様な能無しは他にも沢山居るから、
君を特別に選ぶ必要性が無い」という言葉を受けたボクは、正直な所、ショックを受けている。
其れは、残念乍ら現在も引き摺っている・・・気持ちの転換が苦手なのだろう。
 
ネガティヴ思考である。とことんネガティヴ思考である。プラスの面を受け取らないのか、
という質問に対して、ボクはマイナスの面の方が重要だと感じるから、と、返した。
自分では思ってもいなかった「他人から観た自分」も、普く自分である、だからボクは、
悪い事ばかりを記憶して、独りだけで解決しようとして、何度も何度もパンクさせていた。
 
顕著に表れたのは中学二年次の事だったか、自殺を嘆願したボクに、
母は大粒の涙を流し乍ら凄まじい形相で、黒光りする包丁をボクの手に握らせようとした。
ボクは、もう何が何だか判らなくなって、自殺を諦めた。怖かった、其の一言に尽きる。
母は恐らく、「絶対に息子を死なせたくなかった」から、此の様に必死になったのだろう。
 
本当に死ぬという意味については、明らかに母の方が良く知っている・・・。
 
ボクは完璧主義者に成りたくないという意味で完璧主義者である。
失敗すると、人一倍に悔やむ。悔やみに悔やみ、対処出来なくなった事も屡有った筈だ。
そして、成功し続けて人から高評価を受け続ける事も、また其処迄好きではなかった。
ボクは何時しか、計画的に「何処で的確に間違えるか」を考え始める様に成っていた。
然し、失敗すると、人一倍に悔やむ。悔やみに悔やみ、対処出来なくなった事も屡有った筈だ。
此の繰り返しである。
 
「積極的且つ受動的」という肩書きを、ボクは高校時代から使い始めた。
枠の中に入る迄は消極的であるが、枠の中に入ると積極的に成る、という意味である。
 
今、ボクは確かに自分の好きな事を学んでいる、だが、一寸先は闇である。
止め処無いこういったアンビヴァレントな心理状況を、ボクは「ラジカルな未来性」と重ねる。
 
.....ふふっ、ボクは一体、何を書きたかったのだろう? 何を描きたかったのだろう?
 
みとせのりこ - RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~
 
幼い手につつんだ ふるえてるその光を
ここまでたどってきた 時間のふちをさまよい
 
さがしつづけてきたよ 名前さえ知らないけれど
ただひとつの想いを あなたに手渡したくて
 
歴史(とき)は愛も痛みも 深く抱きとめ
消してゆくけど わたしは おぼえている
ずっと・・・
 
わたしの胸のおくに いつからか響いていた・・・
夜露のしずくよりも かすかなささやきだけど
 
凍てつく星の闇へ 紡ぐ祈りが
遠いあなたのそらに 届くように・・・
 
歌・作詞:みとせのりこ, 作曲・編曲:光田康典

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