2012年4月22日日曜日

TFオフ会、及び「ヒカリエ」レポ

更新日より一週間強遅れてしまいましたが、二週間分を纏めてこの日付で投稿します。今回の記事の内容は二つ、一つはTF(『トランスフォーマー』の略号でもありますが、ここでは transformation 或いは transfur の略称で、変身・変質嗜好のことです。「 A が B に変身する」というものを基軸として、 A から B への一部始終または断片を想定して創作を行います。)ジャンルに関わる人達で短期間に断続的に行われたオフ会に参加したこと、もう一つは渋谷に新しくオープンした「ヒカリエ」のレポートです。

オフ会では、テーブルを囲んで皆で飲み食いをしたり、カラオケで熱唱したり、会議室を借りてイラストを描いたりと、これまでになくエンジョイ出来たと思っております。忙しい四月の中旬だったとはいえ、おのおの何かとかこつけて時間を確保した一同、会食ではそんな疲れた身体を酒だけでなく美味しい料理と愉しい会話で癒してくれました。「とり一」の名をここに書き留めておきます、酒が中心になるかと思えば、肴以外にも煮込み玉葱や刺身などの様々な料理を揃えていて、腹八分のいい具合に食べ物を入れるにも、そこまで高額な会計とはならない、これは下戸なボクにとって素晴らしい場所です。日を新たにして、休日。久し振りにカラオケボックスに入ったボクは、周囲のテンションに圧倒されながらも、自分の歌える無難な曲(……とは言っても、『ガオレンジャー吼えろ!!』という喉を壊す曲をセレクトしていたのではありますが。)を歌っておりました。思えば、オンライン上で知り合った友人達とオフラインでも会うようになって、カラオケに行く回数は確かに増えたので、声の出し方はその通い始めに較べればそれなりに良くなっているかと思しました。最後に、「うろおぼえカンパニー」の会議室にて、友人の似顔絵(獣人・竜人化)を描いてみたり、メイド服の雌竜人を見様見真似で描いてみたりと、絵を描き、語らいながらゆったりとした時間を過ごしました。

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次は「ヒカリエ」レポートですね。……とは言っても、母と共に赴いたのではありますが、「期待していたほど(敷地面積・取り揃えられている商品の幅などは)大きくないし、ちょっと期待ハズレ」との評ですから、気だるい気持ちを振り起こして足を運んだ割には見返りが少なかった印象ではあります。

「ヒカリエ」概観(撮影者: 豅リリョウ, 2012年4月28日撮影)
 確かに一層一層はボリュームが少な目に思えるかもしれませんが、「ヒカリエ」のこの奇抜な概観は、想像以上にファッション性に満ちています。個人的には、「ヒカリエ」上層部のアート・ギャラリーが洗練されていて興味深く思いました。これから様々なアート・イベントがこの「ヒカリエ」で行われていくことでしょう。

さて、母が唯一大いに感心したのが、フードフロアでたまたま立ち寄った「Rice People, Nice People!」という、ハーブとお米のレストラン。「ヒカリエ」の七階にありますが、これが想像以上に美味しかったです。食費を切り詰めている学生にとっては少々、手を伸ばしにくく思うとは考えますが、恐らく「ヒカリエ」のターゲットである働く20代~30代の女性にはかなりフィットしたコンセプトだと思いました。

「Rice People, Nice People!」ランチセットの一つ(撮影者: 豅リリョウ, 2012年4月28日撮影)
 ハーブ料理とはいえ、脂分の多い料理もあり、平均的な男性なら腹八分目まで気持ち良く食べられるでしょう。ベトナム料理からも着想を得ているということで、白米も長い粒のものです。普段は口にしないハーブなだけに美味しく感じられたのもあるかもしれませんが、少なくともボクは好きです。

ハーブティー(撮影者: 豅リリョウ, 2012年4月28日撮影)
食後にはハーブティーが用意されておりました。左はホット、右はコールドです。適宜蜂蜜(甘さは控えてあるため、茶の風味を妨げない)をかけて頂きます。全体的に軟らかい食べ物が中心でしたから、食べ終わったらすぐに行動出来そうな気分になれます。「ヒカリエ」の中に構えるだけあって、店内の内装は木の香りの生きた開放的な空間作りがされていました。こういった要素が女性を惹き付けるのかな、なんて思いながら店を後にした次第であります。

今回は思い切って店の名前を出して紹介をしてみました。ボクのウェブログでは恐らくあまりなかった試みでしたが、如何でしたでしょうか?

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最後に、動画を紹介してこの記事を終えましょう。



『The Butterfly Dragon』と題されたこのアニメーション作品は、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ大学 COFA(College of Fine Arts) の学生 Sushan Yue さんによるもの。静謐な空間の中で起こった出逢い、魔法、その奥ゆかしい世界観がしんみりと伝わってきます。


2012年4月8日日曜日

横浜紀行 JICA横浜~工作船展示館~赤レンガ倉庫

先ず初めに、嘗ての二大竜系サーバの一柱『Dragon-Spirit(ドラゴン・スピリット, 以下「旧竜魂」)』の流れを汲む、恒例の上野公演花見会へ先日行って参りました。旧竜魂系のオフ会に参加するのはボクにとっては未だ数回ほどではありますが、そこへ行けばまず間違い無くお酒を飲むことになるだろう! ……と分かっていたので、仲間内と語らうついでと言っては難ではありますが、自分に合うお酒も(少しだけ)探しました。仮説机の上に広げられた酒と肴(お酒のつまみ)の中から、猫谷さんに「ズブロッカ(ポーランド語: Żubrówka, ジュブルフカと読みます)」という香草の入ったウォッカを薦められ、飲んでみた所、その度のきつさは下戸なボクにとって辛いものがありましたが、風味が好く、またしつこさが無くて非常に飲みやすかったので、めでたくお気に入りのお酒リストの仲間入りを果たしました。

また、さとみさんからは彼の持ちキャラクターの名の由来であろうスコッチ・ウイスキー「アイラ(Islay)」も試飲させてもらいました。ウォッカを二杯飲んだ後でありましたから、些か記憶が曖昧ではありますが(苦笑い)、確かカリーラ(Caol Ila)だったと思います。本場「命の水」の味は未だそれ程意識して嗜んだ事が無い為、明確な比較材料に乏しい状態ではありましたが、これもまた自分にとって「愉しめる」お酒でありました。少々、水で割りすぎた事が悔やまれます。

ここまでお酒の話しかしておりませんね(汗)。酒でよく喋るように出来上がったボクは、二次会では堅苦しい話を持ち出しては自論を主張する、ただのイタいおっさんになってしまいました。もう少し冷静になった方が良いのでは……と思い立つ頃には喉も焼けており、リリョウ(黒いドラゴン)の腹の内を少し露呈してしまいました。狐塚さんはそんな状態のボクを「寧ろそれが好い」と仰って下さいましたが、一つだけ言えることは、ボクにもそういう面があるのだな、と感じたことです。棲家に帰巣したのは日付の変わる頃で、久し振りに深夜の街を夜風に当たりながら歩いた次第であります。

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話題を変えまして、更に一週間程前、小学生の頃からずっと仲良くしている親友二人と共に、横浜へ行って参りました。ボクを含めて三人の脳裏には、昨年の三月十一日に、久し振りに会って何処かへ行くということは、「何かしらの天変地異があるぞ」という変な危機意識と言いますか、そんなジョークが振って湧いておりました。

案の定、狙ったかのように暴風雨でした!

然し三人は安堵しておりました。これだけの暴風雨に見舞われたのだから、今日は地震は無い、と。そんな笑い話も交えながら、それぞれの近況を話し合いつつ、小数時間かけて横浜に辿り着きました。

JICA横浜、赤レンガ倉庫等がある人工島(撮影者: 豅リリョウ, 2012年2月18日撮影)
今回の目的地は、上の写真に写っている人工島にある、「JICA横浜(国際協力機構 横浜国際センター)」でした。何でもここでは世界の料理が食べられるということで、腹を空かせてたらふく食べてやろう! ……という寸法でありました。写真は晴れていた日に横浜ランドマークタワーの展望台から撮影したものですが、上記の通り当日は暴風雨で、休日とはいえ流石に客足はまばらでありました。右手に見える通路を通って島へ上陸したのですが、吹き荒れる風で何度も身体ごと揺り動かされました。この数日後にはもっと強力な台風並みの低気圧が日本列島に襲来し、各地に被害を齎したことも鑑みるに、風雨も地震と同じく計り知れないパワーを持っているのだなあと痛感させられます。

JICA横浜 海外移住資料館(撮影者: 豅リリョウ, 2012年3月31日撮影)
JICA横浜に何とか辿り着いた一行は、お昼まで未だ時間があった為、海外移住資料館へと足を運びました。日本の開国以後、日本人の海外移住と、その苦難の歴史が紹介されている、フツウに日本に暮らしていては中々見えてこない日本人の実像を映し出す資料館であります。ボクはヨーロッパを大学では研究対象としておりますが、ヨーロッパに於いて日本人移民という話はまずありません。日本人移民の歴史は、「新大陸」アメリカ大陸の《人間の市場の要請》に触発されるような形で始まりました。当時の日本政府は送り出すことは喧伝するものの、その後ろ支えとなるような支援を殆ど行わなかった為、新天地を求めて地球を半周した日本人達は現地で苦難を強いられました。更には北米で人種差別(日本人の勤勉さに、WASPが自らの立場を危惧したと言えましょう)の災禍が渦巻き、日本人の入植は中南米大陸へとシフトします。第二次世界大戦では、これらの国々とは敵対関係となり、捕縛されるもの、強制送還されるもの、そして虐げられるもの、蔑視されるものが多くかの地に生きていたのであります。

それでも尚、例えばブラジルには日本の文化の一部が受け容れられていますから、日本人の精神というものは世界に通じるものがきっとあるのでしょう。

東南アジア・南アジア・中南米の料理の数々(撮影者: 豅リリョウ, 2012年3月31日撮影)
さて、見学を終えた三人は遂に目当ての世界の料理と対面しました。「ポートテラスカフェ」へと赴き、お金を折半してメニュー(日替わりメニューを除く)の約5分の3くらいを注文。一つだけ残念だったなあと思うことを挙げれば、「世界の料理」を期待していたボクにとって、東南アジア圏・南アジア圏・中南米圏だけとなると、「まだ半分残っているだろう!」と思ってしまいます。

しかしながら、これだけ量を揃えるとやはり壮観でした。豆料理が中心となるのは、主食が米の日本では中々見られない光景でしょう。中でも右下にあるフェジョアーダ(feijoada, ブラジルの黒豆とお肉の煮物)は、見た目はお汁粉そっくり! 口へ運んで咀嚼すると、すぐに「嗚呼、豆料理なんだなあ」という念に駆られましたから、この料理が一番の驚きだったと言えましょう。また、料理に使われるお米もインディカ米(長粒種)で、普段日本人が口にするジャポニカ米(短粒種)の食感・風味とは全く異なっているように感じられました。

ごちそうさまでした。(撮影者: 豅リリョウ, 2012年3月31日撮影)
 食事を終えても尚、暴風雨は止まなかった為、意を決して建物を出て、横浜赤レンガ倉庫(新港埠頭保税倉庫)方面へと歩きました。こういった強風の日はまるで傘が役に立たないのですが、それでも傘をさそうとして骨と肉をひん剥かれ、無残な姿に変わり果てた傘達がゴミ箱に大量に突き刺さっておりました。何とも言えない感情がこみ上げてくる次第であります。

飛鳥II(撮影者: 豅リリョウ, 2012年3月31日撮影)
 港には二隻の大型船が停泊しておりました。一つはあの豪華客船、飛鳥II。もう一隻は……

海上保安庁巡視船「しきしま」(撮影者: 豅リリョウ, 2012年3月31日)
海上保安庁(Japan Coast Guard)が保有する巨大な巡視船「しきしま(PLH31)」です。なんでも、《イギリス・フランスから日本までのプルトニウム運搬船護衛用として1990年度予算で開発された(Wikipedia日本語版当該記事より)》らしく、一目見た時は「海上自衛隊の護衛艦か?」と思ってしまいました。そんな凄まじい巨艦のすぐ傍には……

工作船展示館(撮影者: 豅リリョウ, 2012年3月31日撮影)
 やや小規模ながらも、こんな施設がありました。巡視船の攻撃を受けて沈没した実物の工作船が一隻、映像と共に公開されております。こじんまりとしているとは言え、どこか胸に差し迫るような想いを感じました。

第5回 アフリカンフェスティバルよこはま2012 パンフレット表紙
 そして遂にやって参りました、赤レンガ倉庫。赤レンガ倉庫の中には現在、アクセサリー・グッズ店やレストラン等、実に様々なジャンルのお店が入っています。また、倉庫にあるスペースを借りて、上記のような催しが開かれることもよくあるようです。ボク達が行った時は丁度『アフリカンフェスティバル』の真っ最中でした。

ケニア、マラウイ、レソト、ザンビア、コンゴ民主共和国、マダガスカル、ウガンダ、モザンビーク、ナイジェリア、タンザニア、エリトリア、ボツワナ、ジブチ、エチオピア、エジプト、ガーナ、ジンバブエ、リベリア、トーゴ、アンゴラ……などなど、アフリカ諸国の持つ沢山の伝統や文化、社会や人々を紹介するそれなりに大きなイベントで、現地の文化を日本に紹介する活動に参加している日本人も一緒になって盛り上げていました。ノシベ、モロンベ、サザンクロス街道といったマダガスカルの観光地紹介や、南アフリカ共和国のルイボス茶、タンザニアのザンジバルスパイス、そして何より各国の民俗工芸品がずらりと勢揃いした会場は、物凄い熱気に包まれておりました。また、各国大使館から要人もご来訪なさっていて、自国のプロモーション、及び投資を呼び掛ける資料などを配っておりました。

赤レンガ倉庫を離れて、帰り際にポケモンセンターヨコハマに立ち寄り、物品を物色してから帰路につきました。一日で南アジア、東南アジア、極東アジア、中・南米大陸、アフリカ大陸と、世界をほぼ一周した感じでありました。

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追記、動画紹介を忘れておりました。





折り紙アートといえば神谷哲史さんの名前がすぐに思い浮かぶと思いますが、今回紹介する二つの作品は、一つ目は Gilad Aharoni さん、二つ目は Kade Chan さんによるデザインです。